ナトリウムとは
ナトリウムとは主に細胞の外側に存在する栄養素で、そのほとんどが食塩を通して摂取されていると言われています。普通の食事をしていればまず不足することはなく、逆に言えば塩分の摂りすぎが問題視されています。
ナトリウムを過剰摂取してしまうと、様々な問題が起こります。高血圧や、脳梗塞、心筋梗塞など、おそろしい病気を誘発する原因にもなります。ナトリウムが不足すると、疲労感が増したり、ひどい時にはけいれんを起こす場合もあります。
普通の食事をしていれば欠乏症状になることはないというナトリウムですが、どのような時に不足してしまうのでしょうか?
なぜナトリウム不足が起こるのか
ナトリウムが不足する大きな原因は、運動や真夏日に外で大量に汗をかくことです。汗を舐めるとしょっぱいですね。ナトリウム(ミネラル)が含まれている証拠です。また、体調不良の時も危険です。
下痢や嘔吐などで体の中の水分量が減り、ミネラルのバランスが崩れます。どちらの場合にもスポーツドリンクなどを飲むことが、ミネラル不足の時の対処法として親しまれてきまた。
今の時代ですと、スポーツドリンクよりも更にお勧めしたいのは、「経口補水液」です。
お医者さんでも最も推奨されています。お勧めポイントとしては、他のスポーツドリンクに比べて、ナトリウムやカリウムといった電解質の量が多く、アミノ酸を含まず、また糖分を抑えた作りになっている所です。
ただし、こちらはガブ飲みして良いものではありませんのできちんと1日の摂取量を守って、正しく使用することが大切です。何でも摂りすぎというのは、体に毒となることもありますので注意してください。
もう一つ、「水中毒」という言葉をみなさんご存知でしょうか?あまり聞き慣れない言葉ですが、水分を摂りすぎる事により、低ナトリウム血症を起こす事があります。水分摂取量が増える夏に起きることが多く、水分排出を担当する腎臓がうまく働かなくなり、様々な症状を引き起こします。
また、夏は食欲も減りますので、その分、水分ばかり摂りナトリウム不足、カリウムとのバランスを崩す事で、実は命の危険さえある恐ろしい症状を引き起こします。特に高齢の方は注意が必要です。このような時にも、経口補水液の利用をお勧めします。
ナトリウムと足がつることの関係性は
足がつったりこむら返りを起こすことの原因は様々ありますが、ナトリウム不足による脱水症状から足がつることも考えられています。足がつりやすくなったと感じるのが、中高年に多く、その症状が慢性化したり重症化してしまうのは、単に年をとったせいではありません。
加齢に伴う筋肉量の衰えだけでなく、食が細くなり体の中のミネラルのバランスが崩れているのです。足がつるという症状から重大な別の病気が見つかる場合もありますので、気になる時は専門医に相談する事をお勧めします。
専門医の話によると、筋肉は収縮する時にナトリウムが中に入り、カリウムが出てカルシウムがまた中に入っていくというミネラルの移動が起きているそうです。足がつるという症状は、この移動がうまくいっていない状態と考えられます。
腎臓機能が悪い場合、排泄だけでなくミネラルバランスの調整もうまくいかなくなるのです。つまり、簡単に説明すると体の機能は繋がっていて、どこかのバランスが崩れると他の部分にも支障をきたし、足のつりだけでなく様々な問題を引き起こしていくというわけです。
また、血行不良も足のつりの原因となりますので、自宅でもできる簡単なケアとしてお風呂にゆっくり浸かるなど、血のめぐりを良くすると共に日々の疲れを癒す事もとても重要です。
ナトリウムが多く含まれる食品
基本的に、塩辛い食品や加工食品などにも多くナトリウムは含まれます。中でも梅干し、塩辛、醤油やみそ、ソースなどの調味料に多いので、運動などにより一時的にナトリウムが不足し疲労感が見られる場合には、梅干しを1粒食べるなど効果的な方法を試してみてください。
加工食品だと、カップラーメンやインスタントラーメンなども味が濃く、ナトリウムが多く含まれています。先ほども説明した通り、ナトリウムは過剰摂取も不足も重大な病気に繋がる恐れがありますので、栄養バランスには気をつけてくださいね。
まとめ
一般的に、不足よりも過剰摂取が心配されているナトリウムですが、夏場や高齢の場合には、ナトリウム不足により重篤な症状も起こしかねない、それだけ体内で大切な栄養素であるということを、お分かり頂けたでしょうか。
足がつったり、こむら返りを起こしやすい方は、ナトリウムのバランスが崩れているかもしれません。足がつることは、体の中に悪い部分があるというサインなのかもしれません。食事を見直してみるのも、良いかもしれませんね。