ところで、あなたの地域では、こぶらがえりのことをなんと言いますか?こむら返りが標準語として使われていますが、場所によっては、『こぶら返り』や『からすまがり』とも言います。
もともとふくらはぎは、こぶらと呼ばれていました。『こぶら』とは、諸説あるようですが、肉の塊「こぶ」+接尾語の「ら」と言う説もあります。一般的なこむら返りより、こぶら返りのほうが古い言い方です。
現在は、こぶらと言う言い方が転じて、広い地域でこむら返りと呼ばれるようになりましたが、大阪などでは昔からの言い方が残っています。
では聞きなれないからすまがりは、どう言う語源なんでしょうか。もともとはからすなえりと言われていたそうで、『から』がふくらはぎ、『す』は筋、『まがり』(なえり)が麻痺して動かなくなる、と言う言葉が組み合わさって出来ています。他にも地方によっていろいろな言い方があるので、語源を調べてみると面白いですね。
見落しがちな夏場の冷え
こぶらがえりは身体が冷えることから悪化します。冬はこぶらがえりに悩む人も増えると思いますが、意外にも夏も体が冷える季節といえます。今は夏場、どこへ行っても冷房がかかっています。オフィスで朝から晩まで冷房がかかっていてキンキンに体が冷えている人も多いと思います。
また冬より冷たい飲み物やアイスなどを食べる人も増えます。夏野菜も美味しい時期ですが、夏野菜は体を冷やすという性質を持っています。昔の人は、冷房のない暑い夏をこういった知恵で乗り切ってきましたが、今の冷房が完備された夏で昔と同じ生活をしていたら、芯から体が冷えてしまいます。
就寝中の冷え
今までこぶらがえりの改善をしてきたが良くならないという方は、実は冷えが原因と考えられます。特に女性の場合は40代前になると冷え症が原因になっている方が多くなります。また、妊婦さんなどもお腹が大きくなってくるとお腹のふくらみで足の付け根を圧迫されて血行が悪くなり急に冷え症に悩まされることがあります。妊娠すると足がつりやすいというのは冷えが関係しています。
足がつる原因
足がつる原因として、筋肉疲労、水分・ミネラルの不足があります。いくらそれらに気を付けていても足のつりを繰り返してしまう場合があります。これは寝ている時に足が冷えて血行が悪くなることで、せっかく摂ったミネラルが身体中に行き渡っていないと考えられます。ミネラルの補給と合わせて冷えを改善していく必要があります。
冷え対策
足のつりを悪化させる理由は冷えです。足のつりを改善するには、冷え症を軽減することが近道になります。まず体を芯から温めることで、こぶらがえりの予防につながります。
夏でもシャワーだけで済ませるのではなく、半身浴がおすすめです。お風呂の温度は体調や症状にあわせて変えていくと良いでしょう。
寝る前の入浴はぬるめがおすすめ
ぬるめのお湯には、身体をリラックスさせる効果があります。これはぬるめのお湯が体を休ませてくれる副交感神経に働きかけてくれるためです。
また、熱いお風呂は、熱めの湯によって身体が活動しているときに働く交感神経が刺激されるため、身体が覚醒されます。朝、目を覚ましたい時にはおススメです。
お風呂に入る時間帯によっても、お湯の温度を変えてもいいですね。寝る前はぬるめのお湯にするとリラックス効果で良い眠りにつくことができます。
「身体が温まった後は熱を逃がさない工夫を」
せっかく温めた体から熱が逃げてしまっては意味がありません。就寝中の冷え対策として、靴下を履いている人もいますが靴下はゴムの部分で血行が悪くなってしまったり、足に汗をかくと靴下がそれを吸収して冷たくなり、かえって足を冷やす原因になります。
そこでおすすめなのがレッグウォーマーです。ふんわり包み込むように膝下から温めてくれるので締め付け感がなく、血行やめぐりを阻害せず眠ることができます。就寝中のこぶらがえりは、気温がもっとも下がる明け方になることが多いです。こぶらがえりを繰り返していた方が夏でもレッグウォーマーをつけて寝るようにしたらならなくなったと言う声をよく耳にします。
筋肉のない女性は自分で熱を作り出す力が弱いので、体の熱を逃がさないよう工夫して過ごすようにしましょう。
代謝アップも予防のカギ
冷え対策として、外から温めて体を守ることも大切ですが、内側から自分で熱を作ることも重要です。筋肉の量は年を取ると徐々に減り始め、特に下半身の筋肉が衰えてくると言われています。
ふくらはぎは第二の心臓と言われる場所です。毎日こむら返りを起こすような血流の悪い固くなったふくらはぎでは心配ですね。ふくらはぎを鍛え、冷えを解消し、めぐりのいい体にしていきましょう。